秋土用は”た”の付くものと青い食材で乗り切ろう~季節の変わり目の救世主(番外編もあり)

秋土用に摂りたい”た”のつく食材のパワー
今年2026年は10月21日から秋土用に入りました。これは11月7日の立冬まで続きます。
夏土用は丑の日に”う”の付くものと黒い物を食べるといい・・と言いますが、秋土用は辰の日に”た”の付くものと青いものを食べると良いと言われています。
”た”の付くものとして、タマネギ、たまご、たくわんなどが昔から挙げられますが、
タマネギ(犬猫にはNG食材ですが💦)は主産地である北海道産などでは、9月~11月に最盛期になります。
薬膳から見るとタマネギは、気血を巡らせ体を温める食材で土用の臓腑・胃脾や秋の臓腑・肺に作用し、この時期に必要なパワーをもたらしてくれる万能な食材です。
また『大根』ではなく『たくわん』であるのが絶妙で、米ぬかと塩でじっくり漬けることで植物性の乳酸菌による発酵が起こり、腸内細菌が整い免疫力を高める一品になります。
急に気温が下がり、風邪を始めとした感染症にかかりやすい時期でもあるので強い味方になります。

最近はタール色素で黄色く着色しているたくわんも多いですが、本来はクチナシで色付けします。
クチナシは山梔子(さんしし)と呼ばれる漢方生薬ですので、これを使ってたくわんを作ることにも大きな意味があると思っています。
なぜなら山梔子には目の充血や鼻血、尿路の炎症を抑えるなど、身体にこもった不必要な熱や湿気を出す力があるのです。
胃のむかつきは胃に余分な熱がこもっていることが原因のことがあり、吐き気、下痢は余分な湿気が尿として排出できない時に起こることもあるからです。
(余分な湿気が滞っているのに、尿量が少ないと膀胱炎などにつながることも)
寒暖差があったり長雨が続くなど、秋土用前後の不安定な気候に
大根+山梔子
というのは天才的な組み合わせだと思います。

そもそも胃腸の調子が崩れやすい土用には、大根そのものの薬膳パワーである「気の巡りを良くして、消化を助ける」力も大いに役立ちます。
たくわんにも、もちろん大根の薬膳パワーが備わっているので、天丼やかつ丼にたくわんが添えられているのも、非常に理にかなっているのです。
しかしやや体を冷ます力があるので暑い時期は大根サラダなどで頂けば、喉の渇きを癒し体の熱を冷ましてくれるのでお勧めですが、これからの時期はたくわんの他、煮物やお味噌汁などにすれば体を温めてくれます。
人間はたくわんでも良いですが、ワンちゃんネコちゃんの場合は、火を通した大根を摂ることをお勧めします。
例えば大根と相性が良く体を温める鶏の手羽元や乾燥を防ぐ豚肉などと煮込む際、味付け前に取り分けて調理すると簡単です。
特に冬場は意識的な水分摂取が大切なので、メインがドライフードの場合でも、このようなお肉と季節の野菜を煮込んだスープを添えると、体調管理がしやすくなります。
(手羽元は骨を外して与えてください)

青い食材って?
秋に旬を迎えるサンマやサバ、イワシ、カツオなど青魚を指していて、これらは確かにこの時期に素晴らしい役目を果たします。
(これらの薬膳効果についてはシーズンレシピのページにてご紹介しています)
その他に、今回は青い食材の代表⁈ブルーベリーもお勧めしたいと思います。
ブルーベリーは夏に旬を迎える食材ですが、秋の臓腑・肺、土用の臓腑・脾、そして冬の臓腑・腎、春の臓腑・肝臓も補う作用があります。
夏の果物なのに、むしろ夏以外の季節の方が活躍の場が広いのです。

ブドウは犬猫NG食材ですが、ブルーベリーは安全です。
果物の多くは体を冷やす作用があるものが多いですが、ブルーベリーは”平性”と言ってフラットな性質を持っています。
そして”活血”といって血の巡り良くする作用があるので、冷えを感じる時とか、急に朝晩冷える日が出てきてちょっと血の巡りが悪い・・という時に適している食材です。
アントシアニン・ビタミンC・Eなどの抗酸化作用がある成分も持っているので、目の疲れとか老化防止のような期待もできるでしょう。
また冬の臓腑・腎を補いたい時は、肝もセットで養生するのは基本です。
五臓はバランスを取って体を支えてくれているので、
『腎が弱っているから』
『腎のパワーを上げたいから』
と腎だけにスポットを当てた食餌や養生では上手くいきません。
そういった意味でも、ブルーベリーは秋~冬~春を陰から支えてくれる食材の一つと言ってもいいかもしれません。
ネコちゃんは好みが大きく分かれると思いますが、ワンちゃんは潰してヨーグルトやヤギミルクなどに混ぜておやつに与えるのも良いでしょう。
豚肉と煮込んでも美味しいです。

番外編:手軽に摂れるエゴマ
”た”も付かないし、青くもないですが、この時期お勧めしたい食材にエゴマがあります。
エゴマ油はスーパーなどで見かけることも増えましたし、シソに似たエゴマの葉も夏場や焼肉屋さんなどで見かけることがあるでしょう。
それに比べるとエゴマの実は、限られた地域でしか見かけないかもしれません。
(通販サイトでは容易に見つけられます)
岩手県や青森県の一部では、エゴマのことを「じゅね」とか「じゅうねん」と呼び長寿をもたらす食材として、今も日常的に食べられています。
擦ったエゴマを甘い味噌に練り込み、お餅に塗って焼きます。
焼おむすびに塗っても美味しいです。
またほうれん草や小松菜などの和え物に使うこともあります。
マヨネーズと混ぜて、スティック野菜に付けて食べても美味です。
ゴマやきな粉のように、ヨーグルトにかけても美味しく頂けます。

エゴマは秋の臓腑・肺と大腸を潤してくれるでの、乾燥してきてお咳が出やすいとか、お通じがすっきりしない・・という時にもいい食材です。
そして滞った氣を降ろしてくれるんで、胃もたれとかちょっとお腹にガスが溜まっている時にも良いでしょう。
また関節にも良いので、シニアや関節が気になる犬種・猫種には小まめに取り入れたい食材です。
エゴマに含まれる良質の脂質α-リノレン酸は熱に弱いので、加熱調理には向きません。
そのためエゴマ油を使う時も、出来上がった料理にひと回しする・・といった使い方をしないとせっかくの健康効果がなくなってしまいます。
その分エゴマの実は、脂質だけでなく他の栄養成分も摂れ、擦ってかけるだけなので、ワンちゃんネコちゃんの食餌にも取り入れやすいと思います。

まとめ
この時期お勧めしたい食材を三つご紹介しました。
これらを摂ったからと言って、明日から体調が激変するわけではありませんが、毎日の積み重ねが体を作ります。
心身は季節の影響を受けるものですが、季節に合った食餌(食事)や養生を積み重ねた体作りが出来てくると体調のブレが少なくなります。
まずはニンゲンの体調管理が上手くいかないと、ワンちゃんネコちゃんの健康もままなりません。
みんなで美味しく、健康になる毎日を続けていきましょうね!



