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いい香りにはいいコトがある


友人が愛犬とノーズワークのトレーニングに通っています。

意識的に鼻を使う機会を作ることは、”狩り”という重要任務?!の第一線から退いた現代に生きる犬たちにとって、良い脳トレとも言えるかもしれません。

それと同時に、はるか昔から共同作業をしてきた犬と人間の絆を呼び起こすきっかけにもなることでしょう。

協力し合って作業を達成した時の喜び、心地よい疲労感は、犬との生活の幸せな時間の一つです。

犬はパパの靴下とか他の犬のお尻とか、人間的には『えっ~!?』という”匂い”も熱心に嗅ぎます。

これは”香り”を楽しむ・・というより情報の確認作業なのでしょう。

我々が仕事でメールチェックするような作業に似ているのかもしれません。

一方で明らかに”香り”を楽しんだり、リラックスする様子も見られます。

ハーブによるアロマが犬の健康に寄与しているデータはいくつもあります。

(※但し猫については、ハーブの精油成分の何かが健康を害する可能性が指摘されており使用する際には注意が必要です)

そして間違いなく犬が大好きな香りは食べ物!

肉や魚を焼いているとソワソワ。

パンが焼きあがる香ばしい香りが漂うパン屋さんの前で座り込んだり・・・。

それらに共通している香り成分の一つに”ピラジン”というものがあります。

これはアミノ酸と糖が加熱すると発生するので、コーヒーや麦茶などにも含まれます。

どれも「あ~いい香り!」とか「美味しそう!」と感じるものばかりです。

この香り成分ピラジンは、わずか10億分の1グラム(ナノグラム)の濃度で、血液中の血小板が固まるのを防ぐ効果が分かっています。

つまり血栓が出来るのを抑え、血液の流れを良くしてくれるのです。

食事の内容も大切ですが、香りも楽しみながら美味しく頂くことがいかに大切かという重要な科学的データです。

朝食にコーヒーとトースト。

和食派の方には焼き魚や納豆(納豆にもピラジンの仲間が含まれています)という食事は、就寝中に粘度が上がった血液をサラサラにする水分の補給になると共に、香りでも血小板に良い影響を与えてくれていることになります。

ちなみに血液の流れを良くする成分として、納豆に含まれる酵素ナットウキナーゼが有名ですが、実はこの成分の効果を、最終的に生体内で証明したのは犬でした。

犬の脚の太い血管を塞ぐような大きな血栓を作り、そこにナットウキナーゼを投与。

すると見事に溶け血流が復活しました。

しかも実際医療の現場で使用されている薬より、長時間効果を発揮することも証明されました。

この研究が元となり、健康食としての納豆が見直され各種サプリメントの開発にも発展しました。

病気や老化で食欲が落ちている犬でも、温めた肉のスープやイーストを加えると食べることがよくあります。

それを考えると犬もピラジン

良い香り=食欲をそそる香り

と感じている可能性は非常に高いと思います。

人間の長年のパートナー・犬だって食事の香りは大切なのです。

そして様々な香りを嗅ぐことは、脳への大切な刺激となっています。

食事はただのカロリー補給ではなく、”質”そして良い香りも大切な要素です。

食べる前に漂う美味しそ~な香りによって、よだれが口の中にあふれ、消化を請け負う胃腸も準備が整います。

同じ食事でも、消化・吸収能力の差で体への影響も変わってくるのは各種研究で報告されていますので、飼い主さん共々香りも十分に楽しんで下さいね。

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