知られざる獣医さんの仕事


獣医さんの仕事と言えば、動物病院での治療の他、家畜の出産シーンや動物園での活躍はドキュメンタリー番組やドラマでもお馴染みでしょう。

しかし実際は、かなり私たちの生活に密接した場面で、多岐に渡る活躍をされています。

例えば食品衛生管理。

細菌類の検出や輸入食品の防疫も獣医さんの仕事です。

そして毎年問題になる鳥インフルエンザや口蹄疫など家畜の感染症対応。

感染が出た農場で、白づくめの防護服を着た人の姿が映し出されますが、あれも獣医さんです。

「県の職員が・・」とアナウンスされますが、『県所属の獣医さん』ということです。

定期的なワクチン接種や普段の健康管理だけでなく、ああいった過酷な環境での仕事もされています。

戦争は、全ての人の人生を大きく狂わせましたが、従軍獣医の話は、あまり伝わっていません。

当時、満州での移動は、ほとんど馬。

そのため多くの獣医が満州に渡ったとされています。

馬の診察をしている様子

また激戦だった南方戦線にも、南国ならではの感染症・寄生虫対応にやはり獣医が従軍しました。

その中の一人、陸軍松本駐屯地に勤務していた40代の中堅獣医・荒木宇吉中尉は、フィリピンへの出征が決まり、準備のために東京で借り住まいを始めました。

日本各地が空襲を受け、日々戦況が厳しくなる頃。

戦闘員ではないとは言え、出征先は激戦が予想されるフィリピン。