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あるオランダ人の功績


アムステルダムの織物商に、16才で帳簿係として働き出した青年がいました。

彼の職場には、リネンを始めとした取り扱う織物の繊維の品質を確かめるために、顕微鏡がありました。

やがて、独立して故郷で開業した彼は、より良い品質検査のために、顕微鏡のレンズの質を上げる研究を始めました。

16才で学校を中退しているので、当時の学問の共通語であるラテン語は読めません。

しかし当時人気を博していた”顕微鏡図鑑”(1665年出版、ロバート・フック著)で顕微鏡の世界に夢中になり、「自分も直接そんな世界を見てみたい」と思うようになりました。

そこで織物商を続けながら、眼鏡職人と錬金術師に弟子入りし、レンズ作りと金属細工の技術を学びました。

数年経った1671年、ついに彼は、精巧なレンズを台座にはめ込み、顕微鏡を完成させました。

科学界から遠く離れた環境にあった彼は、自分の作った顕微鏡が、当時世界最高倍率で、どんな学者も見たことのない世界を覗いていることなど知る由もありません。

ところがある日、知り合いにその顕微鏡を覗かせてあげました。

すると英国学士院の関係者だった彼は驚愕し、急ぎロンドンに報告しました。

当時、学者や商人が使用していた顕微鏡は、せいぜい数倍程度の倍率で、現在なら”虫眼鏡”と呼ばれる程度のものでした。

ところが、このオランダの地方の織物商が作ったものは、200倍以上の倍率で、庭の桶に溜まっていた水の微生物も観察することができました。

学者達が使用していた顕微鏡は『この世の最少生物ダニが見える』程度だったのに、この顕微鏡は『ダニの解剖すらできる』レベルだったのです。

顕微鏡の中で、動き回る小さな動物たち・・・

この発見に彼は、英国学士院に詳細な手紙を書きました。

しかし、ロンドンの学者たちは嘲笑って取り合いませんでした。

「一滴の水に、世界中のオランダ人よりも多くの動物が駆け回っているだと?」

「田舎の織物商が、未知の動物を発見しただと?」

素人のあまりに突飛な話とはいえ、実際英国学士院の関係者がその顕微鏡を覗いて驚いたという報告もあり、全く無視するわけにもいきませんでした。

そこで、先ほどの”顕微鏡図鑑”の著者 ロバート・フックに、調査を依頼。

フック氏は1677年11月、オランダ織物商の顕微鏡とそれで見えた世界を吟味。可能な限り再現して、新しい顕微鏡を完成させて学士院に持ち込みました。

そこで学士院のメンバーは、一滴の水の中を泳ぎ回る生物を初めて見て興奮します。

この織物商は、生涯秘密主義を貫き、顕微鏡の本体は、決して学士院には送らなかったし、その詳細な技術も明かそうとはしませんでした。

そもそも織物商の彼にとって、顕微鏡は”商品”ではなかったのです。

しかし英国学士院は、この現在に繋がる微生物学の一歩に大きな貢献をしたオランダ商人アントニ・ファン・レーウェンフックを英国学士院会員に選任しました。

レーウェンフックは、その後も織物商をしながら、馬の腸内細菌を観察し、人の血球、口内細菌等なども発見しました。

この顕微鏡の噂は、イングランド女王メアリー二世や、遠くロシアのピョートル大帝にまで届き、彼らはその魔法のレンズを覗くためにはるばるオランダまでやってきました。

今も微生物の研究は、人の健康に関わる分野だけでなく多くの分野で日々進んでいます。

しかしその原点に、まず微生物を目視できる道具の発明が不可欠だったことは、忘れがちです。

レーウェンフック氏の情熱に心より感謝します。

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