イカは本当にイカんのか?~都市伝説の真実!


『イカは消化に悪い』

『イカを食べさせると腰が抜ける』

このような話はお聞きになったことがあると思います。

ペット関連本にもNG食材として記載されていることが多いです。

今日は、その根拠を科学的に検証したいと思います。

(・・・と言ってもそんなに難しい話ではないので、気軽の読み進めて頂けると嬉しいです)

刺身で良し、焼いて良し、揚げても良し、塩辛&いか寿司(下北地方の漬物の一種)サイコー!!

個人的にイカ好きなので、これまで数々の都市伝説に翻弄されてきたイカさんに同情の念を禁じえません。

まず、数十年前の話。

イカはコレステロールが高いから、食べ過ぎちゃダメ説。

これはすでに、”善玉コレステロールだから大丈夫”と言う結論が出ています。

そして消化が悪い説。

これは、人間だけでなく、犬猫のNG理由としても必ず載っていますね。

ところがイカの消化率って93.5%※

生だとこれより若干落ちますが、それでも他の魚とほぼ変わりません。

おつまみに欠かせない乾燥させたスルメ(あたりめ)でさえ消化率90%※なんですよ。

硬くて、いかにも消化が悪そうですが、低カロリー・低脂肪(脂質は約2%)・高たんぱくと、実は良いことづくめ。

全国いか加工業協同組合HP参照

最後にこれは、栄養学の教科書に出てくる定番ですが チアミン欠乏になる説

確かに、イカにはチアミンを破壊するチアミナーゼという酵素が含まれています。


というか、魚介類全般に含まれています


そしてこの酵素によってチアミンが十分に摂れなくなると、『腰が抜ける』症状になる可能性があります。

チアミンとはビタミンB1のこと。

ビタミンB1は糖代謝に深く関わっているので、これが欠乏するとエネルギーが上手く回らなくなるのです。

エネルギーが回らないと何故”腰が抜ける”のか?


身体の中で、最も糖を消費しているのはです。

ですから糖はあっても、それが上手く代謝されないと、まず脳=中枢神経に影響が出るのです。

(えらいこっちゃ!)


その上、チアミンは神経伝達物質(アセチルコリン)にも影響を与えているので、その役目が果たせなくなると末梢神経にも問題が出てきます。


末梢⇒人の場合でも、足の指先がピリピリしたり、夜間ふくらはぎが火照るなどの違和感で気づくこともありますが、犬猫の場合もまず後肢にくるのです。

後肢に力が入らない⇒腰が抜けたように見える

これが事のメカニズムです。

しかしメインエンジン(脳)とそこから延びる導線(神経伝達)両方に影響しているなんて、ビタミンB1は大切ですね。

いっぱい摂らなきゃ!と思うところですが、体の仕組みはそう単純に出来ていません。

ビタミンB群(B1~B12)は、相互に働きを補完しているので、どれか一つを大量にとっても問題は解決しません。

これは他のビタミン類やミネラル類にも言えることで、時には補酵素のような働きをしたり、前駆物質にアシストしたり、複雑に影響し合っているのです。

『食事はバランス良く』というのは、こういうことも含め、すごく深いと思います。

それで、イカさんの話に戻りますが、これほど重要なチアミンを破壊する酵素があるというのは不安に思われる方も多いかと思います。

特に猫は、犬よりチアミンの要求量が高いので、軽視できません。

ただし、”酵素”って熱に弱いんですよ。

だから、火を通したらチアミナーゼは失活するので大丈夫。


海外メーカーの猫缶でフレーク状のマグロに、輪切りのイカが入っているのがあるくらい栄養的な評価は高いんです。

(それなのに、あまり見かけないのは、そもそも食べる習慣のない国が多いから)


アミノ酸スコアも極めて高く、バリンが少し足りないくらい。

でもバリンはお米にたくさん含まれるので、お米と一緒にとれば完璧です。

(イカめしってすごい!)



猫にとって必須のタウリンも豊富。

タウリンは犬にとっても重要ですよ。

特にシニア期の心臓や肝臓機能のサポートには、積極的に摂りたい成分の一つですね。

という訳で、あと懸念材料としては喉に詰まる心配だけですので、細かく刻んであげて下さい。

(加熱後フードプロセッサーを活用したり、乾物の場合も粉末にすると、さらに消化率が上がります)

そうすれば、与えない理由はなく、むしろ定期的に取り入れたい食材となります。

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