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想定外ではない鳥インフルエンザ大流行から見る


前例のない感染状況

イギリス シェットランド地方は、シロカツオドリの大繁殖地です。

ところが今年の夏、鳥インフルエンザの猛威によって深刻な状況に陥っていると言います。


世界的な温暖化や鳥のエサとなる海洋生物の乱獲によって、近年海鳥を取り巻く環境は大変厳しくなっています。

そこへ鳥インフルエンザ。


通常、鳥インフルエンザはカモなどの水鳥がウィルスのキャリアになり感染が広がります。

そのため毎年、世界各地で感染が報告されるのですが、今夏のイギリスの報告を目にし、日本でも昨年以上の感染が確認されるのでは・・・と危惧していました。



残念なことにその危惧は現実となり、全国各地で昨年を上回る勢いで感染が報告され、青森県でも確認されました。

なんとかこれ以上広がらないで欲しいと願うばかりです。



今年、特に『嫌な傾向だな』と思うのは、いきなり養鶏場で発生していることです。

これまでは養鶏場近辺で野鳥(白鳥やカラス)などから確認され、警戒していたけど・・というケースが多かったと思うのです。



青森県のケースを例にとると、昨年12月に発生した養鶏場の防疫体制は、国の調査でも問題がないと判定され、感染経路が特定できませんでした。


この時点で嫌な予感はしていましたが、年が明け一件目と違う地域の養鶏場でも発生。

ところがここも小動物の出入りなど外部からの侵入形跡はなく、周囲に野鳥の死骸なども見つからず、感染源が全く見つからないため、やはり感染経路が特定できませんでした。


そして今月、国内最多の殺処分という事態になってしまいました。



ところが今回も、感染経路がまだ分かりません。

前回までの経験を踏まえて、換気口カバーの編み目もより細かいものにしたり考え得る限りの対策を強化していたのに発生。



こうなるとこれまでと違う感染経路やウィルス側の変異を想定しなくてはならないかもしれません。



下記記事は、ちょうど3年前に書いたものですが、豚コレラ(現在は”豚熱”に名称変更)が全国的に問題になり始めた頃でした。



この記事にも出てくるように、通常違うウィルスが、宿主内でかち合うと弱まることが多いのに、豚熱とニューカッスル病は、かち合うと感染増強するのです。


今回全国的に流行している鳥インフルエンザも、例えば他のウィルスと影響し合っているのではないかと勝手に想像しています。


ウィルスには敵わない

また上記記事に出てくる犬インフルエンザH3N2型が、今年はアメリカの西海岸で流行っています。


ここ数年、たった一つのウィルスに翻弄されていますが、そもそも生物の進化・共存にウィルスを始めたとした微生物は切っても切れない関係です。



特にウィルスの場合、”宿主=感染する場所”が不可欠なので、ウィルス自体がいなくなれば解決する・・・という問題でもないです。

むしろ微生物同士の関係性は分かってないことの方が多いので、一つのウィルスの絶滅が長い年月をかけて、他の多くの生物の生態にも影響を与える可能性すらあります。




私たち人間が多様な血液型を持つことになったのも、様々な感染症を乗り越えるため、腸内細菌が抵抗物質を作り、赤血球や白血球などにバリエーションができたからと考えられています。



いわゆるABO型で分類される血液型は赤血球の抗原型ですが、他にも10種類以上分類法があります。それらは全て、我々が生物として進化してきた証です。



感染症で苦しい思いをしている時は辛いですが、”外敵と戦う”・・・というより自分に内在している微生物や免疫系を励まして乗り越えるようにしています。



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