ウィルスは生き物か?~①コロナ・ノロ・インフルエンザ



そもそもウィルスって何ぞや?

連日、新型コロナウィルスに関する報道が続いています。


「慣れてきた」という方と「ますます不安になる」という方と二極化してきたように思います。


いつもと違う夏休みを過ごされている方も多いので、まずは正しく知り、その上で各々が判断する材料になれば幸いです。



細菌と真菌は生物。しかしウィルスは?

ウィルスと同じく、肉眼では見えないほど小さくて、やっぱり病気の原因になる微生物に”細菌””真菌”があります。



細菌(バクテリア)は大腸菌やコレラ菌、結核菌など、『○○菌』と付いているものはだいたいこのグループです。乳酸菌とか納豆菌とかも。


一方真菌は、酵母(イースト)やカビなどのことで、細菌と真菌も実は結構違いのある生物なんですね。

しかしこの二つが、ウィルスと決定的に違うのは『自分でタンパク質を作れること』


自分でタンパク質を作れる⇒自分で増殖できる機能を持っている

ということです。


ウィルスもそれぞれ遺伝子を持っていますが、それを自分で増殖する能力を持っていません。

そのため他の生物(動物・植物・菌類・細菌等)に寄生して、そこのタンパク質製造所を利用するのです。

これが『ウィルスは生物か、非生物か』という議論になっている点なんですね。




そんなわけで学問的には議論はありますが、個人的には『生物』だと思っています。


なぜならまるで”生物”のように、安住の地を求めてさまよっているように見えるからです。



乾季に、動物たちが水を求めて大移動するのと同じように、生き残るための宿主(住処)を求めて人間社会にたどり着いたように見えます。



人間による土地開発や自然環境の変化によって本来の宿主動物が減り、ウィルスたちは路頭に迷っていたのでしょう。

宿主がいなければ増殖できないので、新たな宿主に適応しなければなりません。



そのためにバージョンアップ(変異)を繰り返していくのですが、バージョンアップが得意なウィルスとそうでないウィルスがいます。



今回のコロナウィルスやインフルエンザウィルス、ノロウィルスなどは、バージョンアップが上手いウィルスです。

家族だけでなく、親戚一族を増やしてノロウィルスは数十種類、インフルエンザはA型だけに限っても144種類!あります。



一方麻疹や風疹の原因となるウィルスは1種類しかないんですね。

だから1回罹ると再感染しないし、ワクチンも作りやすいのです。


ところがノロウィルスも今回のコロナウィルスも種類が多すぎて、どれにかかるか分からない。そのためどの株を選んでワクチンを作るかは非常に難しいのです。




毎年感染が報告されるノロウィルスもワクチン・特効薬がなし

そもそもノロに至っては、まだ分離ができていません。

分離できないと、ウィルスの特徴を研究するのは困難です。



そのためたまに「ノロウィルスにも有効!」なんていうラベルの商品を見かけますが、こういった商品は猫を飼っている方にはおなじみの『猫カリシウィルス』でテストされた結果なんですね。

カリシウィルスとノロウィルスは近い親戚で、特徴がよく似ているからです。

(ノロウィルスは、昔ヒトカリシウィルスと言っていた時期も)


カリシウィルスは分離できているので、ワクチンもありますが、ノロウィルスは未だワクチンも特効薬もなし。




そして今回のコロナウィルスは、インフルエンザやノロに比べたら、あまり大きな悪さをするタイプじゃなかったため、そもそもあまり研究されていませんでした。



2003年にSARS-1が発生した時も「え?コロナウィルスが?!」という雰囲気だったのを覚えています。(あの時はたった4か月で忽然と姿を消しましたが)

大きな悪さをしない=抗体を作る必要がない

最近は抗体検査も行われていますが、個人的にはどうなのかな・・と思っています。


なぜならインフルエンザや結核のように抗体(武器)を作らないと戦えない強い相手ならともかく、本来のコロナウィルスだと抗体を作るほどではありません。



普段ちょっと指を切ったり、肌が荒れたりした時なんかは、免疫細胞たちが対応して炎症を抑えています。

多少傷口が腫れたり赤くなったりしても、抗体を作る指示までは出ないことがほとんどです。




逆に言うと、抗体ができているということは、自分の免疫系統(おまわりさん)の標準装備だけでは対処できず、盾や武器を調達して対処した跡と言えます。



通常、コロナウィルスの感染で、検査で拾えるほど大量の抗体ができることはあまりないので、果たしてどこまで意味があるのかどうか・・・。


もちろん新型だから分からないことはありますが・・・。



ただ死亡者数を見ると、インフルエンザが100万人あたり23.5人(2019年1月~7月厚労省統計)に対して、新型コロナは7.9人。




だからと言って、じゃんじゃん旅行に行って大丈夫ですよ・・・っていう話ではありませんが、そろそろ日々の感染者数ではなく、この辺の検証が必要な時期なのではと感じています。

続く⇒②住処と戦略。猫伝染性腹膜炎から学ぶ




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